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一年ぶりの更新になってしまった…
このブログを始めた日は、我が家の猫娘(ミル)が眠りについてしまった日。
猫息子のポコは、その五年前(2012年)に眠りについた。
我が家をそれまで以上に楽しく、賑やかに、そして穏やかな場所にしてくれた
小さな家族達が二人とも旅立ってしまい、17年ぶりに夫婦二人の生活に戻った。
寂しい。17年間、毎日当たり前のように身近にいてくれたポコとミルが
二人ともいなくなってしまったから。
そんなポコとミルのことを独り言のように書き留めたくなって柄にもなく
ブログなんてものを始めてみようと思い立った。
書きっぱなし、言いっぱなしのブログ。
最初は、二匹との出会いから遡ろうと思ったのだけど…
前回(一年前)の更新をしていた夜。”チリン”、”チリン”ととミルの鈴の音。
部屋のドアの向こう側。
ポコ、ミル、二人とも鈴を付けていたけど、二人の鳴らす音は違う。
聞こえてきたのはミルの音。「ここにいるよ」と、いつも自分の場所を
教えるために鳴らしてきた鈴の音。
まだ近くに寄り添ってくれているのに、昔のことに遡れないなぁと思ったら
言葉が出てこなくなってしまった。
多分、これから書くことは、時間も場所もいったりきたりで、とんでもなく、
とりとめのない内容になってしまうと思う。
素直に、その日その日に思い出した小さな愛する家族のことを書くことにしよう。
今夜、まだブログを書く気持ちになったのは、
さっき部屋の外からミルの鈴の音がしたから。
今日から4日間、妻が仕事で家を留守にする。この一年、きまって妻が不在の夜になると一人で過ごす私を気遣っているのか、ミルの鈴の音が聞こえてくる。
ポコは、妻のことが大好きで、いつもべったりだったから私のところではなくて、
妻の近くに寄り添っているのだろう。それもひっそりと。
悲しいことは書きません。この二人との日々は楽しいことばかりだったから。
ふわっと温かい二人の実態がなくなってしまったことは、いまでも寂しいけれど、
ポコとミルが家族になってくれたから今の私と妻がいる。
忘れていないよ。でも私たちも二人に戻って、新しい生活を始めているよ。
ミルが好きだったツバメたちが今年も庭先の木に遊びにきてるよ。
ポコのお気に入りのスツールは、今でもポコ専用のままだよ。
またいつか、出会えるといいね。
癒されるって
こういことか…
と、初めて実感しました。
ここ数日、仕事で手一杯の日が続いていて
毎日、へとへとに疲れて家に帰ってくる状態でした。
着替えてホッと一息、ソファーに座ると、
ぽこが僕の首に巻き付いてくるのです。
仕事のことが頭から抜けきらずにいる僕に
「そんなこと忘れて、ゆっくりしようよ」
と言っているかのごとく、首に巻き付いたまま
耳元で小さく「あぁ~」(にゃぁ、ではない)
何だか、どうでもよくなってきました。
ただ難点は、ぽこが首にくっついていると暑いです。
気持ちよさそうに寝入ってしまうので、暑くても身動きが
できなくなります(苦笑)
家の中で不意に動けなくなった
猫の家族ができると、しかもその子が警戒心のない猫だったりすると、
不意な行動がとれなくなるということがわかりました。
具体的には、特にキッチン回りに立っている時など、気づけば足元に
じぃ~っと、ぽこが居座っていたりします。
キッチンの周りにはご飯があることもわかってきて、僕や妻がキッチンの
付近にいると、「もしかして僕にもご飯かも」と期待に胸が膨らむのでしょうね。
シンクで洗い物などをしていて、さぁと動くと足元にぽこが…
ぎゃ~、蹴飛ばしてしまった。踏みつけそうになった、など何度ヒヤヒヤしたことか。
でも焦るのは僕たちだけで、当のぽこは、ぽけ~っとしています。
「どしたの?何かあった?」みたいな表情で、自分が蹴飛ばされそうになった、踏まれそうになったなんて危機感がまったくありません。
まさか自分がそんな目に合うなんて、これっぽっちも考えていないみたいなんです。
「君、猫だよね。もっと俊敏なんじゃないの、猫って。」
と、よく妻と僕はぽこに語り掛けていました。
しかし、ぽこは、それ以降もずぅっと変わらず足元にすり寄ってきては、僕たちは冷や汗をかくような事態が繰り返されるのでした。
猫のお腹を、かかとで蹴り上げてしまった時のふにゃっとした感触。
あれほど冷っとする感触はありません。
「あぁ~、やっちまった。また、いたのか」と何度も反省、自己嫌悪。
そのせいで、自宅の中で動く時には必ず足元を見る癖がつきました。
これだけ小さい子猫なので、ほんのちょこっと人間の足で触れてしまっただけでも、ふっ飛ばしてしまうからホント怖いのですよ。
毎日毎日、頼むから足元に来た時は鳴いてくれ~、と思っていました。
家が楽しくなった
ぽこという子猫と一緒の生活が始まり、それまでと一番何が変わったか?
家で過ごす時間が楽しくなりました。妻とは、それまで以上に共有の話題が増えて、
一緒に世話をする相手ができたことで楽しい明るい話題がとても増えました。
我が家は夫婦二人なので、今までは僕が仕事で毎日のように深夜帰宅になる平日は、
妻が一人で過ごす時間でした。それが今は、ぽこがいることで妻と一緒に過ごしてくれる相手ができました。
妻は、ぽこのご飯を用意し、毛をとかし、お風呂に入れて、気づけばソファーでそろって昼寝。
↓ピンボケの写真でスミマセン。
幸いに、トイレの場所やトイレの使い方?は、一度で覚えてくれました。
ただ、長毛の猫というのはトイレの砂がどうしても体毛に絡んでしまうので、トイレの後は部屋の中にトイレ砂が点々と散らかってしまうのは、どうしようもありませんでした。その分だけ、以前以上に部屋を掃除する機会が増えて、家の中は前のよりもきれいになっているかもしれません。
それと長毛の猫の抜けた毛は、ふわふわと綿のような塊になって床に舞うので、それを掃除するために、フローリングの床を掃除する乾燥モップが常備品となりました。
生活の変化という点で、もう一つありました。
めちゃくちゃ早起きになりました。というか早起きさせられるようになりました。
ぽこは、朝4時半くらいには「お腹が減った、起きて」と僕たちを起こしにやってくるのです。起こし方は、前足の手のひら(肉球)で、妻や僕のほっぺを、「起きて、起きて」とばかりに、ムニムニと手で押してきます。
鳴かない子なので、そうやって妻や僕が起きるまでずっとムニムニやってます。
早起きさせられて眠たいのですが、起こす相手に気づくと自然に笑顔になっている自分に気づきます。子猫って無敵だな、と思っちゃいます。
単なる子猫の親バカですが、ぬいぐるみみたいで 可愛いです(笑)
ぽこと電車通勤
ぽこが我が家の家族になった頃、妻は妹が務めている知り合いの会社でアルバイトをしていました。ところが困ったことに、ひ弱なぽこは目が離せなくて、とてもじゃありませんが日中、自宅に一人きりにさせられませんでした。
さてどうしよう…妻は考えました。
ちなみに、その頃のぽこの大きさはこれくらいでした↓
なんと妻は、ぽこを勤め先に一緒に連れて行くことにしました。
まぁ、そこは知り合いの会社だったという都合のよさがありました。
妹の口添えもあり、動物好きであった会社の社長さんが快く了解してくれたので、それから毎日、ぽこは妻と一緒に片道30分の電車通勤をすることになるのでした。
妻の通勤する時間帯は一般の社会人の方々の通勤ラッシュの時間からは少しズレていたこともあり、空いている電車での通勤でした。
ぽこの入ったキャリングバックを膝の上に乗せて、ぽこの様子を気にしながら乗車していたようですが、妻と一緒にいれば安心しきっているぽこは電車に乗っている間ずっと眠りこけていたそうです。
そうそう現在は、ほとんどの鉄道会社が小動物の乗車賃を無料にしてくれたみたいですが、以前はキャリングバッグに入った小動物と電車に乗る時には¥280くらいのペットの乗車賃を支払う必要がありました。ちゃんと毎日、ぽこの乗車賃を支払って乗っていました。
妻の勤め先に連れて行かれたぽこの様子は?というと…
おとなしいぽこは、妻の机の端っこで、ほぼ終日昼寝しているか。起きても置物のように静かに妻の仕事の様子を眺めていたのだそうです。
(ぽこを会社に連れて行かなくてもよくなった頃)毎日ぽこを見て、ぽことじゃれていた知り合いの社長さんも猫を欲しくなったらしく、趣味で通っていたゴルフの打ちっぱなし場で里親を探していたトラ猫を家族に迎えるのでした。
しかし、そのトラ猫ちゃんは超狂暴な暴れん坊で、社長さんはぽことの違いに驚きつつも、そのトラ猫ちゃんを大変可愛がるのでした(笑)
妻とぽこの会社通勤は、半年ほど続きました。
おとなしい猫とはいっても、家猫のぽこには屋外や電車の中でのガヤは疲れる時間だったのでしょう。帰宅して、キャリングバックの入り口を開けた時に、そこが自宅だとわかると、バックから出る前に、こてっと眠りに落ちてしまうこともありました。
ぽこも通勤お疲れさまでした。
寝るぽこ、眠れない僕と妻
(注意)今回の内容は、猫のトイレの話が含まれます。読んでくださる方によっては、不快に感じられる表現があるかもしれませんので、苦手な方はご遠慮ください。
ぽこ(子猫)との生活を始めるにあたって、ド素人なりに少しでも猫のことを知っておこうと思い、すごく基本的な猫との過ごし方みたいな本を買って事前に読んでいました。甘えるしぐさやトイレに行きたい時のしぐさ、自分で上手くうんちができない子猫のうんちのさせかたとか、ご飯のあげかた。そんな簡単なものですけど。それに、猫を家族に迎えるならば必要になる物なども知らなかったもので。
だけど、そんな付け焼刃的な知識は実体験一つで吹き飛ぶことを帰宅早々に経験しました(苦笑)
話が行ったり来たりしてスミマセン。再び、ぽこが我が家にやって来た時の話に戻ります。
ぽこの親元さん→妻の実家→我が家と移動してきたぽこと僕たち。
生まれ育った家からの 移動に実家でのシャワー、初めてだらけのことで疲れ切ったぽこは、妻の腕の中で眠ったまま。
「さぁ、今日からここが君(ぽこ)の家だよ」
と、寝ているぽこをそっとおろして寝かしておこうと思ったら、ムクっと起きだしたぽこ。
『ここはどこ?』とばかりに、家の中をゆっくりと歩きだしました。
そして僕の足元にやってきて、ジーンズの裾に体をスリスリ。
あれ?このしぐさはたしか…
と思った時には、僕の足(ソックス)の上にどばーっと下痢のうんち。
ありゃりゃと大慌てで事前に用意しておいたぽこ用のトイレに連れて行くものの、すでに遅し。妻の実家でシャワーを浴びたばかりだというのに、早くもうんちまみれの姿に逆戻りでした。猫は、あまり頻繁にシャワーを浴びせない方がよいと聞いてはいたのですが、長毛で子猫の柔らかい細い体毛、それに下痢のうんちをまだトイレの仕方を覚えていない子猫がすると…とんでもない状態になるんです。
寒い季節だったので、風邪をひかせないようにすぐに乾かさなければ。
ファンヒータを入れ、少し離れた場所でバスタオルにくるんで濡れたぽこの体を拭く僕と妻。そうしたらムクっと顔を上げて、自らファンヒータに向かっていくぽこ。どうやら、ファンヒーターの熱風が心地よいみたいです。ぶわっと体毛をファンヒーターの風になびかせながら、気持ちよく眠りにつくぽこでした。
(以後、ぽこはファンヒーターが大好きになって、シャワーの後は自分で体を乾かしてくれるので非常に楽でした)
用意しておいた猫用のトイレは、ぽこの体が小さ過ぎて入り口をまたげませんでした。頭と前足はトイレに入れられたものの、後ろ足は入り口をまたげなくて結果として肝心なお尻は外に出たまま。トイレの役割を果たしてくれるのは少し先のことでした。
上半身だけトイレの中で後ろ足と尻尾をバタバタしている姿は、それはそれで愛らしいものでしたが笑っていられるのも一瞬で、あとはもう大変。
急遽、新たなトイレの準備です。少しだけ淵のあるトレーに猫砂を入れて、ぽこが普通に歩いて入れるトイレを作りました。
初めて迎えるぽこと一緒の夜。
下痢の続いているぽこの様子が心配で、ぽこが寝ているバスケットと急造したトイレを僕たちのベッドのすぐ横に置きました。そうして、カサカサとぽこが物音を立てるたびに「トイレか?」、「何だ?」と飛び起きる僕と妻。
それが何度あったことか。朝になって、ぐっすりと寝ているぽこを見た時は本当に安心しました。
僕たちは一睡もできない夜になりました(苦笑)
それからも、ぽこはお腹が弱くて、すぐ下痢をして、小さな頃はとても手がかかりました。
初対面
”さくら”の弟猫を譲ってもらえるといいなぁ。
と、妻の妹に頼んで、後日”ぽこ”の親元さんのご自宅に伺えることになりました。
残念ながら僕は仕事で行くことができず、妻と妹でお邪魔することに。
ぽこには、さくらの他にも同じ年に生まれた兄姉の猫がいます。
この子たちも皆、知り合いの方々の家族になっていき、
ぽこが最後に残った子猫だったようです。
仕事を大急ぎで片づけて、妻と待ち合わせている実家で、ぽことの初対面。
ぽこが最後まで親元に残っていた理由は、一目見てわかりました。
何とたよりないことか。小柄でやせていて、今にも倒れちゃうのではないかと
思うくらい弱弱しく見える子猫でした。
なぜかシャワーを浴びた後のようだったので、身体が少し水気を帯びていたせいで
実際よりもやせて見えてしまい、余計に弱弱しく感じたのかもしれません。
親元さんは、きっと心配だったのでしょうね。最後まで手元に残していたのも、
よほどしっかりした人のもとに行かないと、先行きが不安だったのだと思います。
なので妻がお邪魔した時にも、ちゃんと可愛がってくれるか、世話をしてくれるか、
猫が好きか、といったようなことを注意深く見られたと言っていました。
まるでその最終試験のように、下痢をしていて全身の毛にうんちの拭き残しがあって、
表現が悪いのですが、本当にボロボロの汚れた白い絨毯みたいな状態の
ぽこと対面することになったのでした。
そんな状態のぽこを膝に乗せて、抱っこして、身体を拭いて、ぽこがちゃんと
安らぐか。といったような様子をしばらく眺められて、妻はそのまま、ぽこを
抱っこした状態で実家まで連れてきたのでした。
実家でもびっくりしたそうです。そこで大急ぎで、ぽこの全身をきれいにして、
風邪をひかないように(季節が冬だったので)タオルでふき取って、ドライヤーで
体毛を乾燥させて、子猫だから身体にはあまり熱が当たり過ぎないようにして、
などなど、あれこれと注意しながら、3人がかりでぽこをきれいにしたのだとか。
僕も初対面は本当にびっくりです。
何しろ、頭の中のイメージは、あの元気な丸々した”さくら”でしたから、
体格も表情も全然違う”ぽこ”に対面して、えっ!本当に同じ日に生まれた子?と。
親元さんを訪問している妻からの電話で
「さくらよりも毛の長い子だよ」可愛いよ。と連絡を受けていた僕は、
まさか、こんなに小さな弱弱しい子猫と対面するとは想像もしていなかったのです。
以前の投稿にも書きましたが、初見ですぐさま僕の頭に浮かんだイメージは、
グレムリンだったのですが、妻は初対面の時から
「この子は可愛い、この先もっと可愛い子になる」と感じたのだそうです。
身体が汚れていようが、まったく気になることはなく、
親元さんから手渡されたぽこを大事に抱っこして、そのまま離したくなかったと。
きれいになって、眠ってしまったぽこを連れて自宅へ。
まだまだ、しばらくは大変でした…